モーニング娘。は2006年でデビュー8周年。彼女たちが日本のポップシーンに与えてきたインパクトの大きさは計り知れないものがある。1998年のデビュー曲『モーニングコーヒー』から『直感2~逃した魚は大きいぞ!~』まで、発売した28枚のシングルはすべてオリコンチャート・トップ10にランクされ、2006年3月15日に発売した最新シングル『SEXY BOY~そよ風に寄り添って~』も、14日付デイリーチャートで2位に入っている。
歴史的にも世界的にも、これほど長期に渡って人気を維持し続けているガールズ・グループはいない。しかも、デビュー時からのメンバーはすべて入れ替わっているのだ! なぜモーニング娘。の人気は今も続いているのか? Yahoo!ミュージックマガジンでは、彼女たちの音楽面に注目。メンバーの中から高橋愛、道重さゆみ、田中れいなの3人に、歌や音楽、ライブ活動などについて話を聞いた。ただのアイドルでは終わらない、人気の理由はいったいどこに!?
理由1:歌とダンスのプロフェッショナル集団
テレビや写真集、最近ではフットサルをはじめとするスポーツなどで大活躍の彼女たちだが、一番大切にしているのは、やはり歌。
「みんな歌が好きで入ってきてる子たちばかり。やっぱり歌って踊ってるのがモーニング娘。ですし。ただ立って歌うだけじゃなくて、歌と踊りで表現して、みんなに元気を伝えるのが私たちなんだと思ってます。振り付けの先生にもいつも“歌とダンスを分けて考えないで”って言われます。ダンスも歌詞に合わせて作られているので。そこは常に課題ですね」(高橋)
モーニング娘。は年間100本以上ものライブを行う。昼夜2公演のステージを全力で歌って踊って駆けぬける。ハードなステージが売りのロックバンドでも、こんなに激しいライブを1年中やったりはしない。彼女たちは「疲れるからイヤ!」とは思ったりしないのだろうか?
「思わないですねぇ。ツアー中、曲のメニューはずっと同じなんですけど、毎回同じライブにはならないじゃないですか。お客さんから返ってくる声援も毎回違うんで」(高橋)
「終わったらけっこうヘトヘトですけど。でも楽しくて、それまでは気づかないんですよ。ファンの人に会えるのがとにかくうれしいんです」(道重)
「テレビだと短い時間だけど、ライブでは2時間近くあるので、ひとりひとりの普段見れない面が発見できると思うんです。“こういう表情するんだ”“こんなふうにダンス踊ってるんだ”って」(田中)
理由2:メンバー自身が“モー娘。ファン”
現在のメンバーはほとんどが10代後半で、モーニング娘。にあこがれて加入した世代。加入前にいちファンとしてライブを見た経験があるメンバーも多い。ファンだったから、見る側の気持ちもよくわかる。
「小学生のころに家族で行ったんですけど、後ろの方だったので、いすの上に立って。大好きな後藤真希さんがいるプッチモニが登場したとき、“あー本物!”って足がガクガク震えました」(田中)
「友だちと一緒に行ったんです。前から7列目だったんですけど、端っこで。しかも目の前が私より背が高い人だったんで、ぜんぜん見えなくて(笑)」(高橋)
モーニング娘。のライブはサービス精神にあふれ、お客とのコール&レスポンスも迫力満点。ここでしか味わえない独自のエンターテインメント空間は、1度体験すると一気にトリコになってしまうかも!?
理由3:好きな音楽はバラバラ。豊かな音楽性の原点はここに!?
意外と知られていないと思われる、彼女たち自身の音楽の趣味も気になるところ。最近よく聴く音楽を3人に教えてもらった。
「少し前に愛ちゃんに工藤静香さんのベストを借りてよく聴いてました」(田中)
「最近はU2にハマッてます。テレビで見て知って。ライブビデオとか見ると、すごいカッコイイなって思いますね。歌詞の意味ですか? 同じ歌詞の繰り返しが多いんで、自然と耳に入ってきますね。本当に合ってるかどうかはわからないんですけど、なんとなく言いたいことは伝わります(笑)。以前はヒップホップやR&Bをリズムを聴いて楽しむ感じだったんですけど、最近は歌詞の意味も考えつつ聴いています」(高橋)
「愛ちゃんの後に言いづらいんですけど(笑)。アニメ映画の歌をいっぱい集めたCDをよく聴きます。特にお姫様ものが好きですね。寝る前とか勉強をしてるときに聴くと落ち着くんです」(道重)
というわけで、音楽性は見事にバラバラ。メンバーの卒業と加入を繰り返しながら進化を続ける彼女たちは、そのバラバラな個性を武器にこれからもパワフルな活動を続けていく。
これを読む人の中には「モー娘。っていま何人?」という人も少なくないだろうし(2006年3月現在、10人です!)、メンバー全員の名前を言える一般人は今やほとんどいないはず。それでもやっぱりモーニング娘。が「国民的グループ」であることは揺るがない。なにより彼女たちの前向きでひたむきな姿勢は、いまの日本に足りないもののような気がする。
食わず嫌いはそろそろ返上! 今こそモーニング娘。をしっかり聴いて(できればライブに足を運んで)、そのユニークな魅力を味わってみてほしい。音楽ファンなら、きっと目からウロコの新発見があるはずだ。
(取材・構成 / 大山卓也・西廣智一)
- Mar 17 Fri 2006 01:31
轉錄:モーニング娘。の変わらぬ人気の理由
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